オーシェイ宮本の『社会人1年目』

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辻村深月『ツナグ』の感想(ややネタバレあり)

どうも、オーシェイ宮本です。

 

 

今日読み終えた辻村深月さんの『ツナグ』の感想を書きたいと思います。

 

 

ツナグ (新潮文庫)

ツナグ (新潮文庫)

 

 

あらすじ:一生に一度だけ、死者との再会をかなえてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えであった女性や、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生が、この使者を通して、死者との一夜の再会を果たす。この再会が、彼らに何をもたらすのか。

 


感想: ラスト数十ページで、一気に面白くなりました!途中までは、いろんな人の死者との再会の話が描かれるのですが、最後は、使者の視点から物語が展開されます。その使者の話が面白い。

 
  『生者と死者をツナグことは、結局死者にとっては何も残らないし、死者の利用は、死者への冒涜なのではないか。死者は生者のためにあっていいのか』

 


このような、使者の葛藤が後半部分に書かれていますが、ここに対しての意見は、死生観や宗教観によって人それぞれであると思いました。例えば「人は死んだら仏になる」と考えている人は、死者=仏をこの世に少しだけ呼び出して、生きてる人の糧にすることは、罰当たりだと考えるかもしれません。私は、今生きてるこの世界こそが全てで、死後は無だと考えているため、死者を利用(利用という言い方は悪いので、『死者の力を借りて』の方が良い)して、今の人生を豊かにすることは、決して悪いことではないと思います。

  この「使者」の制度が実際にあったら、どうしますか?私はまだ使いたいとはあまり思いません。もちろん会いたい人はいますが、1度きり、、と考えると、まだ踏ん切りがつかなさそうです。。

 

  辻村深月さんの本は初めてでしたが、比較的平易な言葉で書かれてるので、かなり読みやすく、良かったです!皆さんもぜひ読んでみてください!

 

次は辻村深月さんの『スロウハイツの神様』を読んでみますー。